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大阪クレーマーの件、報道から事件のキモを抜き出してみる

☆<大阪市>「クレーマー」に勝訴…業務妨害を認定 大阪地裁
 職員への暴言や膨大な数の情報公開請求などを繰り返し、大阪市住吉区役所の業務に支障をきたしたとして、大阪市大阪府内在住の50代男性に損害賠償などを求めた訴訟で、大阪地裁が威圧的な要求の禁止や賠償金80万円の支払いを男性に命じる判決を出していたことが分かった。住民側の悪質な要求について自治体側の「業務妨害」との主張を認め、賠償を認めた判決は極めて異例という。

 判決は6月15日付。大阪市や判決によると、男性は住吉区に住んでいた2009年ごろ、市の不適正な資金管理の発覚を機に区役所に頻繁に電話をかけ、度々訪問して職員に応対を迫り、執拗(しつよう)に情報公開請求をするようになった。複数の職員に「お前には能力がないから辞めてしまえ」「バカ」などの暴言を吐き、女性職員の容姿を侮辱する発言も繰り返した。対応には平均1時間以上の時間を取られ、体調不良を訴える職員も出た。

 市は14年2月、「民法が禁じた権利の乱用に当たる」として、業務を妨害する行為の差し止めと約200万円の損害賠償を求めて提訴。公開請求の乱用は線引きが難しいため、市は審理の途中で面談の強要禁止などに争点を絞った。地裁は今年6月、市側の実害を認めて男性に80万円の賠償などを命じた。判決は男性が12年3〜12月に53件の公開請求をし、漠然とした内容の請求もあったと認定。また、同年4〜8月に電話95件(23時間分)をかけたとした。男性は控訴せず、地裁判決が確定した。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=voice&id=4100423

(解説)

この事件によせられた感想の殆どが、事件のキモを把握していないように思います。
メディアリテラシーなんて横文字もありますが、単純に報道の読み方でもいいと思います。

さて、このニュースには明らかな煽動と偏向があります。
問題の主の、本当の主張を無視した上で、クレーマーと決めつけるのは、如何なものか?
確かに、やり方はよくないが、役所の体質がそうさせたと言えます。

そもそも、事件の張本人が主張していたのは「役所の不正」です。
このキモを見逃す訳には、いきません。
そしてなぜ、しつこくなってしまうのか、その理由も分析する必要があります。

例えば、低姿勢な言い方で「役所の不正について情報が欲しいので、開示して頂けませんか?」と、言っても、カエルのツラに小便で、役所は「出来まへん!」「あきまへん!」としか言いませんよ。
だからこそ、主張を無視された男性は、何度も同じ話をするのでしょう。

しかも、役所の方だってデパートの店員のような丁寧な言い方で、対応したとは限りません。
実際、自分も役所職員と話していて、こいつ本当に失礼なやつだな。と思ったことが何度かあります。

やり方が綺麗にみえないから、事件の張本人が悪のようにされていると思いますが、役所もそんなに綺麗ではありませんよ。
例えば「あなた様のいう通りです。確かに不正がございます。社会正義のためにも情報公開しないとあきまへんなー。」なんて善意で言いませんよ。
どちらかと言えば、誤摩化そうとすることの方が多いです。

私が、知ってる役所でも、情報提供者があたかも嘘をついたかのように偽装工作をして、何ら問題がないと捏造したところを知っていますが、酷いなこれ、まるでヤクザやチンピラだな。と思いました。
自分たちに都合の悪いことは、誹謗だと捏造してしまうデキの悪い職員や市議も平気でいます。

そして、この事件の結果に共感出来ないのは、役所が裁判を起こした訳だけど、費用は税金です。
潤沢な資金を背景に、不正を正そうとした人を、コテンパンに叩き潰す訳じゃないですか。
税金から給料を得ている側が、納税している人を、税金を利用して叩く訳です。
およそ、まともな話じゃない。

役所が、よい返事をしなからこそ、しつこくなったとのだと思いますが、確かにやり方は良くなかったのかも知れません。
しかし、不正を暴こうとした側を、税金を使って力でねじ伏せるのは、どうでしょう。
こんなことが、まかり通ったら、今後も不正を暴こうとする側が、権力によって潰される可能性はあると思います。

ただ、男性の方も、もう少しやり方を工夫してみても、よかったのでは?と思います。
また、不都合な真実を述べる人を、クレーマーと保身のためにいうことも同意はできません。
中には、自分たちの保身をする目的で、クレーマーということにしてしまおう!という人すらもいます。

そういったことも全部含めて社会をみれば、違ってみえませんでしょうか。